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がんの再発とは

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検査や治療法の進歩によって、多くのがんは早期に見つかり、治療できるようになってきました。しかし、手術や抗がん剤などでがんが目に見えなくなったとしても、再発することがあります。不安をやわらげ、今後に備えるためにも、がんが再発する理由や予防のためにできることを知っておくことが大切です。

がんの再発はなぜ起きる?

がんに対しては、手術でがんを取り除いたり、抗がん剤で小さくしたりする治療が行われます。治療後の検査でがんが確認できなくなると、一旦は治療の効果があったと判断されます。ただし、画像検査で見えないほどの小さながんが体内に残っていることもあり、時間が経つうちにそれが再び大きくなる可能性があります。

また、目に見えない場所に転移していたがんが残っていたり、治療によって小さくなったがんが再び活動を始めることもあります。このようにして、体に残っていたがんが再び増えることで再発が起こります。

再発を防ぐために、手術に加えて抗がん剤や放射線治療を組み合わせて行うこともあります。それでも再発の可能性が完全になくなるわけではないため、治療後も慎重に経過を観察していくことが大切です。

がんの再発は3つに分けられる

がんの再発は、再び見つかった場所や広がり方によって、大きく3つのタイプに分けられます。

局所再発

最初にがんが発生した場所や、その近くの部位に再び現れるのが「局所再発」です。

手術や抗がん剤などの治療後でも、画像に映らないほど小さながんが体内に残っていることがあり、そこから再発することがあります。

遠隔転移がなければ、再発した部分を取り除くことで、再び完治を目指せる可能性もあります。

領域再発

がんがもともとあった部位と同じ組織、あるいはその周囲のリンパ節に再発するケースを「領域再発」といいます。

この場合も、他の臓器への転移がなければ、再発した部位やリンパ節を切除して治療を行うことが可能です。

遠隔再発(遠隔転移)

がんが最初にできた場所から離れた臓器や組織に広がった場合は、「遠隔再発」または「遠隔転移」と呼ばれます。

転移しやすい部位はがんの種類によって異なり、たとえば肺がんでは肝臓・副腎・骨・脳などが挙げられます。

遠隔再発がある場合、手術による治療が難しくなることが多く、抗がん剤や放射線を用いて、がんの進行を抑える治療が行われます。

再発のリスクが高いがん

がんが進行して大きくなってから治療を始めた場合や、すでに他の臓器へ広がっていた場合には、再発のリスクが高くなります。つまり、初期の段階で見つかったがんは再発の可能性が低く、進行してから発見されたものほど、再発しやすい傾向があります。

また、再発率が特に高いとされるがんもあります。たとえば肝細胞がんでは、手術から5年以内に再発する人が70〜80%にものぼり、多くは同じ肝臓内で再発しています。肝細胞がんが再発しやすいのは、肝炎ウイルスによる慢性肝炎や肝硬変といった基礎疾患の影響が大きいためです。こうした病気をきちんと治療しておかないと、再発のリスクは下がりにくいまま残ってしまいます。

再発の可能性が高い期間

目に見えないほど小さながんでも、時間の経過とともに成長し、多くはおよそ5年のあいだに画像検査で確認できる大きさになるとされています。そのため、治療から5年が経過しても再発がなければ、がん細胞は消失した、つまり根治した可能性が高いとみなされます。

ただし、5年間再発がなかったからといって、今後も絶対に再発しないとは限りません。なかには、がんの成長がゆるやかで、治療から10年近くたってから再発が見つかるケースもあります。代表的なのは乳がんで、手術後10年以内に再発する人は約3割にのぼるとされています。

再発のしやすさや、「根治」と判断できるまでの期間は、がんの種類やタイプ、進行度、そして受けた治療内容によって大きく異なります。自己判断は避け、気になることがあれば主治医に相談しましょう。

また、治療から5年〜10年が経ち、根治したと考えられる場合でも、万が一に備えて定期的な検査を続けていくことが大切です。

がんの再発を防ぐための補助療法とは

がんが再発すると、その場所は体のどこになるか予測がつきません。手術で切除した周辺だけでなく、血液の流れに乗って別の場所に移動し、再びがんが現れるケースもあります。そのため、「がんは体のどこにでも再発することがある」という前提で、治療や検査を考えていくことが大切です。

手術で目に見えるがんを取り除いたあとも、体内にはごく小さながん細胞が残っている可能性があります。そこで、再発のリスクを減らす目的で行われるのが補助療法(術後補助療法)です。代表的なものには、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療があります。

抗がん剤治療は、がん細胞の増殖を抑えたり、死滅させたりする治療で、特に体のどこかにがんが広がっているかもしれない(微小転移)場合に有効とされています。

放射線治療は、手術では取りきれなかった可能性のあるがん細胞にピンポイントで放射線を当てて、再発を防ぐために行われます。

そのほかにも、乳がんや前立腺がんのようにホルモンの影響で進行するがんに対して使われるホルモン療法や、免疫の力を高めてがんの再発を抑える免疫療法などが行われることもあります。

免疫療法のひとつ「ANK免疫細胞療法」とは

ANK免疫細胞療法は、患者自身の免疫力を活かしたがん治療法のひとつです。免疫細胞療法の一種であり、患者の血液から採取したNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を体外で活性化・増殖させたうえで、再び体内に戻します。これにより、がんに対する攻撃力を高めることができます。

NK細胞は、異常な細胞を見つけて排除する働きがあり、がんの種類を問わず反応するのが特徴です。特定のがんに限らず、さまざまながんへの効果が期待されています。また、標準治療との併用も可能で、抗がん剤や放射線治療と組み合わせることで、副作用の負担を抑えながら治療効果の相乗を狙うこともできます。

また、副作用が少なく、通院で治療を受けられる点も大きな魅力です。自身の免疫細胞を利用するため体への負担が軽く、入院せずに通院で受けられます。

がんの再発予防に役立つ生活習慣

健康的な生活習慣を心がけることで、がんの発症リスクや再発率を下げられることが明らかになっています。たとえば、バランスのとれた食事や禁煙、適度な運動などがその一例です。

もちろん、健康的な生活を送っていれば絶対にがんにならない、再発しないというわけではありません。しかし、こうした生活習慣はがんの予防だけでなく、体調を整え、毎日を健やかに過ごすためにも大切です。できることから、少しずつ取り入れてみてください。

食生活を見直す

これまでの多くの研究で、健康的な食生活は高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防・改善だけでなく、がん予防にもつながることがわかっています。

具体的には、糖分や脂肪分、塩分の多い食事は控えめにし、魚や野菜、果物などを積極的に摂ることがすすめられています。また、ベーコンやハム、ソーセージといった加工肉や、牛肉・豚肉などの赤身肉、清涼飲料水や炭酸飲料などの加糖飲料も摂りすぎに注意が必要です。

健康的な食生活は、がんの再発予防だけでなく、治療中の体力回復や体調管理にも役立ちます。

塩分の摂りすぎに注意する

塩分の多い食事は高血圧の原因となるだけでなく、がんの発症リスクや再発リスクを高める可能性があります。国立がん研究センターの調査では、塩分の摂取量が多い人ほど胃がんの発症率が高くなることが報告されています。

塩辛い食べ物を好む方は、日頃から塩分を減らす工夫を取り入れてみましょう。たとえば、加工食品や漬物を控える、醤油や塩の代わりにレモンや唐辛子、こしょうなどで味付けする、ラーメンのスープを残すなどの方法があります。

野菜と果物をとる

野菜や果物には、がんの予防に関係するカロテン、ビタミン、ミネラルなどの成分が豊富に含まれています。研究によれば、野菜や果物の摂取量が多い人は、少ない人に比べて食道がんのリスクが低いとされています。

また、これらに含まれる食物繊維が腸内環境を整えることで、大腸がんの予防にもつながると考えられています。

熱すぎる食べ物は避ける

熱すぎる飲食物は、食道がんや咽頭がん、喉頭がんのリスクを高めるといわれています。高温の食べ物が粘膜を傷つけ、その修復の過程でがん細胞が発生しやすくなる可能性があるからです。

熱い料理や飲み物は、少し冷ましてから口にするようにしましょう。

加工肉や赤身肉は控えめに

欧米の研究では、ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉や、牛肉・豚肉などの赤身肉の摂取が、大腸がんのリスクを高める可能性があると報告されています。

加工の過程で発生する化学物質や、赤肉に含まれる成分が大腸の粘膜に影響を与えると考えられています。摂取量が多い方は、野菜・果物・魚などを意識的に取り入れて、バランスの良い食事を心がけましょう。

たばこをやめる、受動喫煙を避ける

日本人を対象とした研究では、喫煙が頭頚部がん、肺がん、食道がん、膵臓がん、胃がん、大腸がん、肝細胞がん、膀胱がんなどの発症リスクと関連していることが明らかになっています。喫煙者は非喫煙者に比べ、がんのリスクが約1.5倍高いともいわれています。

また、がんを経験した方が喫煙を続けると、再発リスクが高まるだけでなく、別のがんが発生する可能性も高くなります。

受動喫煙(他人のたばこの煙を吸うこと)でも、肺がんや乳がんのリスクが上がるとされています。禁煙は、自分自身だけでなく、家族や周囲の健康を守るためにも重要です。

ひとりで禁煙するのが難しい場合は、医師と一緒に取り組む「禁煙外来」も活用できます。保険適用で受診できる場合もあるため、ぜひ相談してみてください。

お酒を控える

飲酒は、食道がん、頭頚部がん、肝細胞がん、大腸がんなどのリスクと関係していることがわかっています。また、男性では胃がん、女性では閉経前の乳がんに関連があるという報告もあります。

日本人男性を対象とした研究では、1日の平均アルコール摂取量が多いほど、がんの発症リスクが高くなることが示されています。女性は体質的にアルコールの影響を受けやすく、少量でもリスクが高まる傾向があります。

がん予防の観点からは飲まないことが理想ですが、飲酒量を減らすだけでもリスクを下げることができます。お酒の量が多い方は、少しずつ減らすことから始めてみましょう。

適度な運動を心がける

日常的に身体を動かす習慣がある人は、がんの発症リスクが低くなるといわれています。特に、男性の大腸がんや女性の乳がんでは、運動量が多い人ほど発症リスクが低くなる傾向があることが明らかになっています。

また、運動はがんだけでなく、心疾患・高血圧・糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があります。ジムやプールに通う必要はありません。まずは「よく歩くこと」から始めてみてはいかがでしょうか。日常生活のなかで、無理なく身体を動かすことが大切です。

がんが再発した場合の治療

再発したがんが手術で取り切れると判断された場合は、手術によってがんを切除し、根治を目指します。

しかし、再発したがんはすでに体内に広がっていることも多く、治療が難しいケースが少なくありません。根治が難しいケースでは、がんによる症状をやわらげたり、進行を遅らせたりすることを目的とした治療が行われます。

具体的には、抗がん剤治療や放射線治療などがあり、患者さんの全身の状態、合併症の有無、希望などをふまえて、最適な治療法を選択します。場合によっては、積極的な治療ではなく、痛みや吐き気、不安感などを和らげる「緩和ケア」を中心に行うこともあります。これは、患者さんの生活の質をできるだけ保ちながら過ごしていくための大切な選択肢です。

部位ごとに見るがんの再発について

肺がんの再発について

肺がんは、再発しやすいがんのひとつとして知られており、たとえ早期がんであるステージⅠの非小細胞肺がんであっても、再発率は約20~30%とされています。再発の多くは遠隔転移のかたちで見つかり、肺の他の部位をはじめ、脳・骨・リンパ節・肝臓・副腎などへ転移しやすい傾向があります。

再発は治療後3年以内に起こることが多く、5年を過ぎると発生頻度は大きく低下します。早期発見のためには、治療後も喀痰細胞診・血液検査・胸部X線検査・CT検査などを定期的に行うことが重要です。

とくに小細胞肺がんは再発率が高いため、再発予防のために手術後に抗がん剤治療や放射線治療を行うこともあります。

再発後の治療法としては、手術・抗がん剤治療・放射線治療などがあり、がんの縮小や延命、症状の緩和などを目的に、状況に応じて治療法が選択されます。

膵臓がんの再発について

膵臓は体の奥深くにあり、がんが発生しても自覚症状が現れにくく、気づいた時にはすでに進行しているケースが多いのが特徴です。たとえ早期に発見されて手術が可能な段階であっても、術後に再発することは珍しくありません。

というのも、膵臓は消化器・リンパ節・動脈に囲まれており、がんを完全に切除するのが難しいため、再発リスクが高くなると考えられているのです。再発しやすい部位としては、肝臓・腹膜・骨・リンパ節などが挙げられます。

再発の多くは、術後5年以内に起こるため、長期間にわたる定期的な通院と検査が必要です。一般的には、手術後2年間は3か月~半年ごとに腫瘍マーカーや血液検査、CT検査を行い、その後の3年間は半年~1年ごとの検査が推奨されます。再発予防として、手術の前後に抗がん剤治療を行うケースもあります。

もし再発が確認された場合、治療の中心は薬物療法になります。また、痛みや黄疸、腸閉塞などの症状がある場合には、それらの症状を和らげるための緩和的な治療も併せて行われます。

肝がんの再発について

肝がんは非常に再発しやすいがんのひとつです。たとえ根治を目指して肝切除を行っても、5年以内に再発するケースが約8割にのぼると報告されています。再発の多くは肝臓内で見つかりますが、肺やリンパ節、脳、骨、副腎などに転移することもあります。

こうした再発を早期に発見するためには、術後も継続的な検査が欠かせません。一般的には、3か月ごとに血液検査や超音波検査を行い、6か月ごとに造影ダイナミックCTやMRIといった画像検査を受けることが推奨されています。

再発が確認された場合には、再切除手術、ラジオ波焼灼療法(RFA)、肝動脈塞栓療法(TACE)、薬物療法などの選択肢があります。治療法の決定にあたっては、残された肝臓の大きさや機能、全身の状態、そしてご本人の希望をふまえて、総合的に判断されます。

乳がんの再発について

多くのがんは、術後5年以内に再発することが多いとされています。しかし乳がんは、比較的ゆるやかに進行するタイプも多く、10年以上経ってから再発が見つかることもあります。

再発しやすい時期は、がんのタイプによって異なります。たとえば、HER2陽性型やトリプルネガティブ型は治療後2年以内に再発する傾向があり、ホルモン感受性陽性型では5年以降の再発も少なくありません。

再発は、手術を行った側の乳房やその周囲の皮膚、リンパ節などに起こる場合があります。また、脳・肺・肝臓・骨などに遠隔転移として現れることもあります。

再発を早期に見つけるためには、治療後の定期的な検査が大切です。一般的には、3か月ごとの診察に加え、年に1回のマンモグラフィ検査が推奨されています。

また、再発予防の目的で、手術後に薬物療法(ホルモン療法・抗HER2療法・化学療法など)が行われるのが一般的です。

万が一再発が見つかった場合には、がんの進行状況や全身の状態をふまえて、手術・薬物療法・放射線治療などの中から最適な治療法が選ばれます。再発時の薬物療法では、がんのタイプに応じて、抗がん剤・分子標的薬・ホルモン療法薬などが使い分けられます。

胃がんの再発について

胃がんは、早期に発見できれば内視鏡で治療できる場合もあり、根治が期待できるがんとされています。ただし、がんが粘膜の深くまで広がっていると、再発のリスクが高くなります。

再発は肝臓・腹膜・リンパ節に多く見られますが、まれに脳や肺、骨に転移することもあります。

再発を早期に発見するため、治療後は定期的な検査が推奨されます。治療後2年間は、3か月ごとの問診や血液検査、6か月ごとのCT検査が行われます。その後の3年間は、6か月ごとの問診・血液検査に加えて、年1回のCT検査を受けることが一般的です。

再発を防ぐ目的で、手術後に抗がん剤治療を行うこともあります。また、万が一再発が見つかった場合には、抗がん剤や分子標的薬を用いた薬物療法が中心となります。

大腸がんの再発について

大腸がんは、早期に発見されれば手術後の再発率が比較的低いがんとされています。一方で、がんが進行している場合は再発のリスクが高くなるため、注意が必要です。

再発しやすい部位には、肝臓・肺・リンパ節・腹膜・骨などがあります。また、手術で切除してつないだ部分(吻合部)でも再発が起こることがあり、特に直腸がんでは周囲の構造との関係で十分な切除が難しく、局所再発のリスクが高くなる傾向があります。

大腸がんの再発は、術後5年以内に起こることが多いとされています。このため、術後は定期的な検査が重要です。手術後3年間は、3〜6か月ごとに血液検査やCT検査を受けるのが一般的です。その後の2年間は、6〜12か月ごとの検査が推奨されます。

再発を防ぐ目的で、手術後に化学療法(抗がん剤治療)を行うことがあります。

もし再発が確認された場合には、がんの進行状況や全身の状態、患者さん本人の希望などをふまえて、手術・薬物療法・放射線治療などの中から適切な治療法が選択されます。

まとめ

がんが再発するのは、手術で取り除いたあとも、目に見えないほど小さながん細胞が体の中に残っていることがあるからです。そのため、手術後に抗がん剤や放射線治療を追加して、残っている可能性のあるがん細胞に働きかけることが大切です。

再発のリスクを少しでも下げるためには、日々の生活を整えることも欠かせません。バランスのとれた食事、禁煙、適度な運動といった健康的な習慣は、体力の維持だけでなく、再発予防にもつながります。

とはいえ、どれだけ気をつけていても、再発を完全に防ぐのは難しいのが現実です。もし再発がわかった場合には、がんの広がりや体の状態に応じて、手術や薬物療法、緩和ケアなどを組み合わせながら治療を進めていくことになります。

再発の不安を感じるのは当然のことです。だからこそ、ひとりで抱え込まず、治療後も医師と相談しながら、自分の体と丁寧につきあっていくことが大切です。焦らず、今できることから少しずつ取り組んでいきましょう。

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