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パージェタ

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パージェタは、乳がんや大腸がんに使用される治療薬です。ここでは、パージェタの作用や特徴、効果、副作用、注意点などについて説明します。ただし、他の治療薬と同じように、パージェタの効果や副作用は個人によって異なることも理解しておいてください。

パージェタの作用と特徴

パージェタは、HER2陽性である乳がんや結腸がん、直腸がんに対して使用される薬です。パージェタは、がん細胞の増殖に関わるHER2に作用し、がん細胞が増えることを阻止します。

パージェタの効果・効能 

パージェタは、HER2陽性の乳がん、治療後に悪化したHER2陽性の治療切除不能な進行・再発の大腸がんに対する効果を期待できます。

パージェタの有効成分

パージェタの有効成分は、ぺルツズマブです。有効成分であるぺルツズマブが、がん細胞の増殖に関わるHER2という物質に結合し、がん細胞が増えないように作用します。

パージェタの用法・用量

パージェタは、初回投与時には1日1回840㎎を、2回目以降は420㎎を1時間かけて3週間間隔で点滴静注します。初回投与時に問題なければ、2回目以降は30分間まで投与時間を短くできます。

パージェタの注意点

パージェタを治療薬として使用する場合には、基本的な注意点がいくつかあります。

パージェタの治療中に心機能の異常が起こる場合があるので、治療前に心機能を確認する必要があります。治療中に、呼吸困難や咳などの心機能の異常を疑う症状が起きた場合には、適宜心エコーなどの心機能検査を行います。心障害を認めた場合には、パージェタの休薬、中止を検討します。

インフュージョンリアクションは、パージェタのような分子標的薬の点滴時に見られる副作用のことです。なぜ起こるのかは明らかになっていないですが、がん細胞が薬の作用で急速に壊され、炎症やアレルギー反応を引き起こす物質が放出されるからではないかといわれています。インフュージョンリアクションの症状は、発熱、頭痛、発疹、かゆみ、寒気などです。インフュージョンリアクションは投与開始後24時間以内に多く見られる副作用で、重度の場合には命に関わることがあります。

効能または効果に関連する注意

パージェタは、HER2に作用してがん細胞の増殖を阻止する薬なので、治療前にHER2陽性であることを検査によって確認する必要があります。

HER2陽性の早期乳がんの手術後の患者さんの中で、リンパ節転移のない方は再発リスクが低いと考えられています。再発リスクの低い乳がん患者さんに対するパージェタの安全性及び有効性は確立していないので、再発リスクの高い患者さんを対象にパージェタを使用することが推奨されています。

用法及び用量に関連する注意

パージェタを投与する時には、ハーセプチン(トラスツズマブ)と併用する必要があります。パージェタを単独投与した場合の有効性及び安全性は確立していません。

パージェタの副作用

パージェタを使用中に副作用が出ることがあるので、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしましょう。副作用によっては、使用を中止する必要があります。

パージェタの使用中に見られる可能性のある副作用には、以下のようなものが挙げられます。

今回挙げた症状以外でも、パージェタによる副作用の場合もあるので心配なことがあれば担当医に聞いてみるようにしてください。

パージェタの重大な副作用

パージェタの使用中に、重大な副作用が起こることがあります。適切に対処しないと命に関わる場合もあるので注意が必要です。パージェタを使用中に、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしてください。

パージェタの治療中に、副作用で血液中の好中球が減ることがあります。好中球は、病原体から身体を守る役割があるので、好中球減少症になると感染症にかかりやすくなります。重度の好中球減少症の場合には、感染症のリスクが増すだけでなく、重症化する可能性が高くなります。好中球減少症は命に関わる場合がある副作用の1つです。定期的に血液検査を行い、好中球数を確認することが大切です。好中球減少症が起こった場合には、パージェタの使用の中止を検討します。

パージェタで治療中に、間質性肺炎が起こる場合があります。間質性肺炎の症状は、発熱、咳、呼吸困難などで、命に関わることもあるので注意が必要です。パージェタを使用中に間質性肺炎の発症を認めた場合には、すぐに使用を中止し、ステロイドの投与などを行います。

腫瘍崩壊症候群は、がんの治療中に、がんが急速に死滅するときに生じることがあります。がんの急速な死滅により、血液中のカリウムやカルシウム、リン、尿酸の量が増えて、急性腎障害やけいれん、不整脈などの異常が起こります。治療開始後12~72時間以内に起こることが多く、命に関わる可能性もあるので注意が必要です。異常を認めた場合には、パージェタの投与を中止し、適切な処置を行います。

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