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医学的な研究により、がんの発症に影響するさまざまな要因が明らかになっています。なかでも生活習慣は、がんの発症と深い関連があることがわかっています。今回は、がんを予防するための生活習慣についてわかりやすくまとめます。
今までの研究から、喫煙や飲酒、食生活、体格、感染などさまざまな要因によってがんを発症することが明らかになっています。日本人のがんの発生要因の上位は、喫煙、感染、飲酒です。喫煙や飲酒は、食生活や睡眠、運動などと共に生活習慣に含まれます。つまり、日本人のがんの要因のなかで、生活習慣や感染の占める割合が大きいことがわかります。がんは日本人の誰にでも起こる可能性のある病気ですが、要因の1つである生活習慣を改善すれば予防できるのではないかと考えられています。
医学的な研究によって、がんの発症リスクを高めるいくつかの生活習慣が明らかになっています。がんの発症リスクを高める生活習慣に当てはまる場合には、改善することによってがんを予防できる可能性があります。生活習慣を急に変えるのは難しいと感じる方も多いかもしれませんが、できることから少しずつ始めてみるとよいでしょう。
喫煙は、鼻腔がん、咽頭がん、食道がん、肺がん、胃がん、肝臓がん、膀胱がんなど多くのがんの発症と関連があることがわかっています。喫煙は、本人だけでなく、周囲にいる人にも影響を及ぼします。例えば、喫煙する人が近くにいる場合には、自分が吸っていなくても肺がんを発症するリスクが高くなることがわかっています。
がんを予防するためには、禁煙が最も効果があります。現在喫煙している人でも、禁煙すればがんの発症リスクが下がることがわかっています。
飲酒は、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、大腸がん、肝臓がん、乳がんなどの発症リスクを上げることがわかっています。アルコールは、身体の中で代謝されてアセトアルデヒドという物質に変化します。アセトアルデヒドには発がん性があるため、飲酒によってがんの発症リスクが上がると考えられています。また、飲酒は免疫機能を抑制し、女性ホルモンの代謝に影響を及ぼすため、がんの原因になるといわれています。
禁酒できれば最もがんの予防効果が高いですが、禁酒が難しいと感じる方は、アルコールの飲む量をまず減らしてみるとよいかもしれません。日本人を対象とした研究によると、飲酒量が多いほどがんになるリスクが上がることがわかっています。つまり、アルコールの飲む量を減らすことががんの予防につながります。お酒を飲む量の目安としては、1日当たり日本酒であれば1合、ビール大瓶であれば1本、ワインであればグラス2杯程度が適切とされています。ただし、アルコールの代謝には個人差があり、目安量よりも少なくてもがんを発症しやすい人もいるので注意が必要です。
がんを発症しやすい食生活が今までの研究から明らかになっています。具体的には、塩分摂取量が多い、野菜や果物の摂取量が少ない、熱すぎる飲み物や食べ物をとる人は要注意です。食生活に気を付けることで、胃がんや食道がん、大腸がんなど消化器系のがんの発症リスクを下げることができるといわれています。
塩分を抑えるには、塩辛いものを控えることが大切です。例えば、みそ汁を1日数回飲んでいる場合には1日1回か2日に1回に減らし、外食が多い場合には自炊するように心がけるとよいです。レストランやコンビニエンスストアの食事は、味が濃いことが多いため、塩分摂取量が増えてしまうからです。香辛料やだしなどをうまく利用して、塩分が濃くなくても満足できるような調理の仕方を探すのも1つの方法です。
ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれている野菜や果物を摂るようにすると、がんの発症を予防できると考えられています。毎食小皿1-2皿の野菜料理、毎日1皿分の果物を食べるのがおすすめです。
また、熱い飲み物や食べ物は冷ましてから口にするようにしましょう。
仕事や運動などで身体を動かす機会が多い人ほど、がん全体の発症リスクが低くなることがわかっています。
運動というと身構えてしまう方も多いかもしれませんが、まずは毎日歩くことから始めてみましょう。1駅分歩く、階段を使うなど、できることから始めて、徐々に運動量を増やすことががんの予防につながります。
日本人を対象とした研究によると、長い間ストレスを感じている人は、ストレスを感じていない人に比べてがんの発症リスクが高いことがわかっています。
ストレスを減らす方法は個人によって異なりますが、いつもより早めに寝るようにする、シャワーだけでなく湯船につかる、自分の好きなことをする時間を作る、などを試してみるとよいかもしれません。ストレスを感じている人は、なるべくストレスが減るような方法を考え、試してみることががんの予防になります。
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