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ゼローダ

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ゼローダは、手術不能または再発乳がん、結腸・直腸がん、胃がんに対する治療薬として使われます。ここでは、ゼローダの作用や特徴、効果、副作用、注意点などについて説明します。ただし、他の治療薬と同じように、ゼローダの効果や副作用は個人によって異なることも理解しておいてください。

ゼローダとは

ゼローダは、現在100カ国以上で使用されているがんの治療薬です。5-FU(フルオロウラシル)と呼ばれる抗がん剤を基本として開発された「フッ化ピリミジン系薬剤」のひとつです。

この薬は、服用すると体の中で3種類の酵素により変化してからがん細胞を攻撃するという特徴を持っています。飲み薬であるため、通院で治療が受けられます。

医薬品情報

ゼローダ+オキサリプラチン療法とは

「ゼローダ+オキサリプラチン療法」とは、飲み薬のゼローダと、注射薬のオキサリプラチンの2種類の抗がん剤を組み合わせて行う化学療法です。胃がんの手術を行い、肉眼的にがんを切除しきれた場合にこの療法を用いることが可能です。

オキサリプラチンは、「白金(プラチナ)製剤」と呼ばれるグループに属する抗がん剤です。この薬は、がん細胞の遺伝子に働きかけて増殖を抑えます。オキサリプラチンとゼローダを組み合わせて治療に用いることにより、治療効果が高まると考えられています。

治療のスケジュールは、3週間を1コースとして治療を行っていきます。まず1日目に点滴を行い、その日の夕食後からゼローダを服用します。この場合、1日目と15日目はゼローダを1日1回服用しますが、2日目から14日目は朝食後・夕食後の1日2回服用を行います。この14日間の治療終了後は、薬による治療を7日間お休みします。これを1コースとして、原則8コース(およそ6ヶ月間)行います。

ゼローダ+シスプラチン療法とは

ゼローダ+シスプラチン療法とは、飲み薬のゼローダに注射薬のシスプラチンを組み合わせる化学療法です。シスプラチンは、白金(プラチナ)を含む抗がん剤のひとつであり、がん細胞の遺伝子に働きかけて増殖を抑えます。シスプラチンとゼローダの組み合わせにより、治療の効果が高まることが期待されています。がんが胃以外に転移したり、胃がんの再発によって手術ができない場合、この治療法が用いられます。

治療スケジュールは、3週間を1コースとして行っていきます。コースの1日目に点滴を実施し、同日の夕食後からゼローダを服用します。この場合、1日目・15日目は1日1回ゼローダを服用し、2日目から14日目は朝食後と夕食後の1日2回服用します。14日目の治療が終わった後は7日間休薬します。

ゼローダの作用と特徴

ゼローダは、手術不能または再発乳がん、結腸・直腸がん、胃がんに使用される薬です。ゼローダは、抗がん剤による正常細胞への毒性を減らすために、5-FUという抗がん剤を改良して作られました。がん細胞のタンパク質合成を阻害することにより、がん細胞の増殖を抑えます。

ゼローダの効果・効能

ゼローダは、手術不能または再発乳がん、結腸・直腸がん、胃がんに対して効果を期待できます。

ゼローダの有効成分

有効成分であるカペシタビンが、がん細胞のタンパク質合成を阻害することにより、がん細胞の増殖を抑えます。

ゼローダの用法・用量

ゼローダの用法・用量は、がんの種類や併用する薬剤の種類などによって異なります。

例えば、手術不能または再発乳がんに対しては、1回投与量900~1500㎎を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、21日間連続で経口投与し、その後7日間休薬し、経過を見ながら投与を繰り返します。結腸・直腸がんに対して、オキサリプラチンと併用する場合には、1回投与量1200~2100㎎を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、14日間連続で経口投与し、その後7日間休薬し、経過を見ながら投与を繰り返します。

患者さんの状態を考慮し、投与量は適宜調整されます。

ゼローダの注意点

ゼローダの治療中に注意すべき点がいくつかあります。

服用中は妊娠しないように注意

妊娠中にゼローダを服用すると胎児に影響を及ぼす可能性があるため、服用中は妊娠しないように注意する必要があります。また、男性が服用する場合にも、ゼローダを服用している間は避妊するようにします。もしも妊娠した場合には、すぐに担当医へ相談しましょう。

また、母乳を介して乳児に影響を与えることも考えられるため、服用中の授乳も避ける必要があります。

併用禁忌

併用禁忌とは、併用してはいけないという意味です。ゼローダと併用してはいけない薬剤には、テガフール、ギメラシル、オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン)が含まれます。併用してしまうと、早期に重い血液障害や下痢、口内炎などが発現する恐れがあるため、注意が必要です。

肝障害

ゼローダの治療中に、肝障害が起こることがあるので、投与期間中は定期的に肝機能検査をします。

腎障害

ゼローダの治療中に、腎障害を認めることがあるので、投与期間中は定期的に血液検査を行い、腎機能が低下していないか確認します。

効能または効果に関連する注意

術後補助化学療法におけるゼローダの安全性や有効性は確立されていません。術後補助化学療法とは、手術の後に身体の中に残っているがん細胞に対して薬を使用し死滅させることで、再発を抑える治療法です。

用法及び用量に関連する注意

副作用を認めた場合には、減量または休薬を行います。投与量を減らした後に増量することは推奨されていません。

日常生活での注意点

日常生活においては、特に具合が悪くなければ普通の生活を送って問題ありません。ただし、調子がすぐれないと感じる時や疲れた時、精神的につらい時などは無理せずゆっくりと休みましょう。不安を感じる時にはさまざまな人と話をすることで気持ちが落ち着く場合もあります。

また、食事はできるだけ栄養があるものをバランスよく食べるよう心がけてください。食事の際には薄味を心がけること、1回にたくさんの量を食べないことがポイントです。また、治療中には食欲がないときもあるかもしれません。そのような場合には、食べたいものや食べられそうなものを選ぶと良いでしょう。口内炎ができている時は辛いものや刺激物は避けるようにしてください。

また、散歩や軽い運動は気分転換にもつながりますので、積極的に行うようにしましょう。眠れない時、寝た気がしない時などには、一時的に睡眠薬や緊張をほぐすための薬を飲むことでよく眠れるようになりますので、担当医師に相談してみてください。

ゼローダの副作用

ゼローダの治療中に副作用が出ることがあるので、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしましょう。副作用によっては、投与を中止する必要があります。

ゼローダの投与中に見られる可能性のある副作用には、以下のようなものが挙げられます。

今回挙げた症状以外でも、ゼローダによる副作用の場合もあるので心配なことがあれば担当医に聞いてみるようにしてください。

ゼローダの重大な副作用

ゼローダの治療中に、重大な副作用が起こることがあります。適切に対処しないと命に関わる場合もあるので注意が必要です。ゼローダの治療中に、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしてください。

脱水症状

ゼローダの治療中に激しい下痢が起こり、身体の中の水分が減り、脱水症状が出る場合があります。脱水症状には、喉の渇き、尿量減少、めまい、頭痛、吐き気、皮膚の乾燥などが含まれます。脱水症状が出た場合には、投与を中止し、身体に必要な水分を補う補液などの適切な処置が必要になります。

手足症候群

手や足の皮膚にピリピリと赤みや痛み、水ぶくれなどを伴う手足症候群という副作用が起こることがあります。手足の保湿を心がけると症状が和らぐ場合があります。

心障害

ゼローダの治療中に、心筋梗塞や狭心症、不整脈、心不全などの心障害が起こることがあります。胸痛や呼吸困難、動悸などの症状を認めた場合には注意が必要です。

骨髄抑制

ゼローダで治療を行うと、骨髄のはたらきが抑えられることがあります。骨髄は、赤血球や白血球、血小板を作っているので、骨髄のはたらきが抑えられると、貧血や感染症、出血傾向などが起こる可能性があります。

間質性肺炎

ゼローダの治療中に、間質性肺炎が起こる場合があります。間質性肺炎の症状は、発熱、咳、呼吸困難などです。間質性肺炎の発症を認めた場合には、すぐに投与を中止します。

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