がんとANK免疫細胞療法の教科書~ANKブック~ | sponsored by リンパ球バンク株式会社
がんとANK免疫細胞療法の教科書~ANKブック~ | sponsored by リンパ球バンク株式会社 » がんに関する疑問や悩み » 闘病中の感染症対策と自宅でできるケア

闘病中の感染症対策と自宅でできるケア

このサイトは「リンパ球バンク株式会社」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

がん患者さんは、抗がん剤や放射線治療などによって免疫力が低下し感染症にかかりやすくなる場合があります。最近では、入院ではなく外来で治療を行う方も増えており、自分自身で感染症対策をすることが大切です。今回は、がん患者さんが自分自身で行える感染症対策について、わかりやすくまとめます。

がんと感染症の関係

がんの標準治療は、手術、放射線治療、薬物治療となっています。早期のがんであれば手術だけで取り除くことも可能ですが、多くの場合、がんを死滅させたり、がんの再発を予防したりするために薬物治療や放射線治療も併せて行われます。しかし、がんの治療に欠かせない抗がん剤による薬物治療や放射線治療などを行うと、免疫に関わる骨髄の機能を低下させる場合があります。

骨髄では、赤血球や白血球、血小板などが作られています。白血球は感染症から身体を守るはたらきがあるので、がんの治療で骨髄の機能が低下すると感染症にかかりやすくなります。また、骨髄機能が低下していると感染症にかかりやすくなるだけでなく、感染症が重症化しやすいこともわかっています。

がん患者さんの免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる原因は他にもあります。例えば、白血病のような血液のがんに対して造血幹細胞移植が行われることがありますが、移植後はしばらく免疫力が低下します。また、免疫に関わる脾臓(ひぞう)とよばれる臓器を手術で取った場合にも免疫力が低下します。

主な流行性の感染症

細菌やウイルスなどの病原菌が身体の中に侵入することによって、感染症を発症します。感染症の原因となる主な病原菌には、細菌やウイルス、真菌が含まれます。肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などは細菌で、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などを引き起こすのはウイルスです。病原菌は、種類によって感染する経路が異なります。感染経路としては、飛沫(ひまつ)感染、空気感染、接触感染、経口感染などがあります。それぞれの感染症の主な感染経路は以下のようになっています。

感染症 主な感染経路

日常生活における感染症対策

最近は、入院だけでなく、通院しながら外来でがんの治療を行う場合も多く、患者さん自身が日常生活において感染症対策をすることが大切です。

手や指の衛生管理を徹底する

手や指の衛生管理は、感染症予防において最も重要な対策です。こまめに手洗いを行うだけでなく、アルコールを含有する手指消毒剤を持ち歩くのもよいです。

手洗いは、石けんをよく泡立てて、手のひらだけでなく、手の甲、指のつけね、指先など丁寧に洗うようにしましょう。手洗いが推奨されるのは、外出から戻った時、トイレの後、食事の準備前後、食事の前後、ペットや動物に触れた後、鼻をかんだ後、手にくしゃみをした後、目・鼻・口の粘膜を触る前後、ごみを触った後、傷を触る前などです。

入浴・歯磨き

入浴やシャワー浴をしてもよい場合には、できるだけ毎日入るようにしましょう。歯磨きやうがいによって、口の中を清潔に保つことは感染症予防になります。虫歯や口腔内の異常など、何か気になることがあれば早めに歯科を受診した方がよいです。

皮膚のケアを十分に行う

皮膚に傷ができてしまうと、傷から細菌が入って感染する場合があります。入浴時などに皮膚の異常がないかチェックする習慣をつけましょう。皮膚を傷つけないように、ひげそりは電動のものがおすすめです。爪を切る時にも、皮膚を傷つけないように気を付けるようにしましょう。

食事

免疫力が低下している時には、生魚や生卵などのような生ものは避けた方がよい場合もあります。がんの種類や病状によっても異なるので、担当医に食事で注意することについて確認するようにしましょう。

基本的には、食品はよく加熱した方が安全です。また、安全な温度や湿度などを保てる適切な場所で保存する必要があります。

清掃時にはマスクを着用

ほこりには病原体が含まれているので、清掃時にはマスクをつけるようにしましょう。掃除の後には手を洗うようにしてください。

人ごみを避ける

人が多い場所に行くと感染症にかかりやすくなるため、外出時には人ごみを避けるようにしましょう。満員電車や人が多い場所にいかなければならない時には、マスクをつけ、こまめに手洗いやうがいをした方がよいです。

風邪や感染症の人とは距離を置く

風邪や感染症の人とは距離を置いた方がよいです。家族に感染症にかかっている方がいる場合には、家族全員で手指の衛生やうがい、マスク着用などを行い、家庭内で感染症が広がらないように気を付けましょう。

ペット

ペットのふんやペット自体に、病原体がついている場合があります。ペットを触った後はよく手を洗い、ペットのトイレは食事をする場所から離れた所に置くようにしましょう。ペットの糞尿の処理は、可能であれば他の家族にお願いし、自分で処理する場合にはビニール手袋を使用し、皮膚や傷に糞尿がつかないようにした方がよいです。

ペットの爪でひっかかれたり、かまれたりすると皮膚に傷ができて、感染症の原因となることがあるので注意が必要です。

ANK免疫細胞療法が
受けられるクリニック一覧

がんの完治を目指す治療法です。治療のご相談はクリニックへ。

ANK免疫細胞療法が受けられる
クリニックはこちら