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膵臓がんと抗がん剤治療

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膵臓がんと抗がん剤

早期発見が非常に困難な膵臓がんは、消化器に発生するがんの中でも進行すると治療が難しいとされていました。さらに、完治率はわずか10%(※)ともいわれています。ここでは膵臓がんの特徴や治療内容、特に抗がん剤治療について詳しく説明します。

※参照元:国立がん研究センター がん情報サービス https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/10_pancreas.html

目次

膵臓がんの特徴

早期発見が難しいがん

膵臓がんは消化器のがんの中でもやっかいながんのひとつですが、有効な治療法の研究開発も進んできています。

膵臓がんの多くは、膵管の細胞から発生します。初期の膵臓がんは症状が出にくく、早期発見が非常に困難ながんです。がんが進行してくると腹痛や背部痛、食欲低下、体重の減少、黄疸などが出現してきます。これらの症状は膵臓がん以外の病気でも起こり得るので、早期発見をより難しくしているといえるでしょう。

膵臓がんの症状①「腹痛」

膵臓がんは初期の場合には無症状が多いですが、進行すると腹痛の症状が出ることがあります。膵臓がんの症状のなかで、腹痛は最も多いといわれています。

痛みの出る場所はお腹の上部で、食事と関係なく、激しい痛みが続くことが膵臓がんの症状として出る腹痛の特徴です。痛みは夜中に出ることもあり、背中が痛いと感じる場合もあります。

膵臓がんの周りには、多くの神経が存在しているので、がんが進行すると神経にも影響を及ぼすので強い痛みになると考えられています。

膵臓がんの症状②「体重減少」

体重減少は、膵臓がんだけでなく、多くのがんで認められる症状の1つです。がん細胞の増殖に伴い、栄養不良となり体重が減っていきます。また、膵臓の近くにある十二指腸へのがんの進行、消化液の分泌低下による消化不良、食欲不振なども、体重減少を引き起こす原因になります。

意図的に食事量を減らしている、もしくは、運動量を増やしているわけではないのに体重が減っている、といった場合には注意が必要です。

膵臓がんの症状③「黄疸」

膵臓がんでは、胆汁(たんじゅう)により全身が黄色くなる黄疸(おうだん)とよばれる症状が出ることがあります。

胆汁は肝臓で作られる消化液で、膵臓の中を通って十二指腸に流れています。膵臓がんによって胆汁の流れがせき止められると、全身が胆汁により黄色くなります。

黄疸の症状としては、目の白目の部分が黄色くなる、皮膚が黄色くなる、尿の色が黄色っぽくなる、かゆみなどが挙げられます。

膵臓がんの検査方法

膵臓がんに対する検査方法には、血液検査、超音波検査、造影CT検査、腹部MRI検査、超音波内視鏡検査(EUS)、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)などがあります。

血液検査や超音波検査の結果で膵臓がんが疑われる場合に、診断を確定するために造影CT検査、腹部MRI検査、超音波内視鏡検査(EUS)を行います。これらの検査で診断が確定できなかった場合に、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)を行うことが多いです。

血液検査では、膵臓がんによって、膵臓から分泌される酵素のアミラーゼやエラスターゼ1などの数値が高くなっていないか調べます。ただし、膵臓がんがあっても数値が高くならない場合もあります。

超音波検査や造影CT検査、腹部MRIなどの画像検査では、がんの位置や大きさ、形、がんの広がり、他の臓器への転移の有無などを確認します。

※参照元:国立がん研究センター がん情報サービス/膵臓がん 検査
https://ganjoho.jp/public/cancer/pancreas/diagnosis.html

膵臓がんのステージ(病期)分類

膵臓がんのステージ(病期)は、がんのサイズや周囲への広がり方、リンパ節や他の臓器への転移があるかどうかによって決められます。

※参照元:国立がん研究センター がん情報サービス/膵臓がん 治療
https://ganjoho.jp/public/cancer/pancreas/treatment.html

膵臓がんの治療方法

可能な限り手術を選択

膵臓がんは、手術でがんを切除できると考えられる場合は、可能な限り手術を選択します。がんが進展して周囲の血管を巻き込んでいる場合などは手術可否の判断が難しく、化学療法や化学放射線療法を行なってがんを小さくし、その上で根治につながる手術が可能かどうかを検討することもあります。

手術(外科治療)

がんが膵頭部を中心に存在する場合、膵頭部と一緒に十二指腸や胆管、胆のうも切除します。がんが胃の近くに及んでいる場合は胃の一部も、がんが血管を巻き込んでいると疑われる場合は血管の一部も切除します。従来は胃の3分の2ほども同時に切除する「膵頭十二指腸切除術」が広く行なわれてきましたが、近年は可能な限り切除する範囲を小さくするようになっています。その代表的な方法が「幽門輪温存膵頭十二指腸切除術」や「亜全胃温存膵頭十二指腸切除術」です。がんを切除した後は、残った膵臓を小腸とつないで膵液が小腸に流れるように再建します。胆管と小腸、胃と小腸も同じようにつなぎ合わせます。

がんが膵体尾部にある場合は、膵臓の体部、尾部を脾臓と一緒に切除します。消化管を切り取ることはしないので、消化管をつなぎ合わせる再建は不要です。

がんが膵臓全体に及んでいる場合は、膵臓をすべて摘出しなければなりません。当然ながら、膵臓の機能は失われます。膵臓から分泌されているインスリンや消化酵素がなくなるので、これらを補う治療を受け続けなければなりません。

手術方法によっても異なりますが、一般的には膵尾部より膵頭部の手術のほうが腸とつなぎ合わせる部位が多くなるため、回復にも時間を要します。がんの位置によっては腸の動きを司る神経も切除するため、下痢しやすくなるという合併症も予想されます。

放射線治療

膵臓がんの放射線治療は、根治を目指した化学放射線療法と、症状の緩和を目指した放射線治療の大きく2つに分けられます。

化学放射線療法はその名のとおり放射線治療と化学療法を組み合わせた治療です。前述のとおり、明らかな遠隔転移がなくてもがんが周囲の大きな血管を巻き込んでいる場合などに実施されます。この組み合わせは治療効果を高めることが期待でき、標準治療としても推奨されています。

緩和目的の放射線治療は、骨転移などによる痛みの軽減を図るひとつの方法として位置づけられています。

放射線を照射する部位や照射量などによっても異なりますが、主な副作用として皮膚の色素沈着や吐き気、嘔吐、白血球の減少などがみられます。照射によって胃や腸の粘膜が荒れ、出血して黒い便が出ることもあります。

また、がんの治療が妊娠・出産に影響する可能性もありますので、将来子どもを産むことを希望している場合には、妊孕性の温存が可能かどうかを担当医と相談してみてください。

膵臓がんの抗がん剤治療をやめたくなる理由

強い副作用が生じるケースも

膵臓がんの薬物治療には、細胞傷害性抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬、分子標的薬などが用いられます。

手術でがんを切除できる場合は、手術の前後に一定期間の化学療法を行なうと、再発の防止や生存期間の延長につながることがわかっています(術前補助化学療法・術後補助化学療法)。しかし、ステージがごく早期の場合は行ないません。手術が不可能な場合や再発した場合も、がんの進行を抑えるとともに延命と症状軽減を目指して化学療法を行ないます。放射線治療と組み合わせた化学放射線療法を選択する場合もあります。

化学療法を行なってもがんが進行・再発した場合は、それまでに使用していなかった薬剤による化学療法を行ないます。がん遺伝子検査で変異が認められた場合は、特定の免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬を選択することもあります。現在では多くの膵臓がんに共通する遺伝子変異があることがわかっており、それをターゲットとした分子標的薬の開発が進んでいます。また、他のがんに発現している遺伝子変異も多数発見されており、膵臓がんに対する適用が承認されている分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬は4種類ほど存在します。

化学療法の中でも、細胞傷害性抗がん剤を使用した場合は、個人差はありますが強い副作用を生じることがあります。特に新陳代謝が活発な細胞が影響を受けやすく、口や消化管などの粘膜、髪の毛、骨髄などは顕著です。口内炎や下痢、吐き気、脱毛などが代表的な副作用で、そのほか全身倦怠感や肝臓・腎臓の機能に障害をもたらすこともあります。多くの副作用は一過性の症状で、それらを抑える薬もありますが、副作用が強い場合は治療の中止や変更を余儀なくされることもあるでしょう。抗がん剤をやめたいと思われる要因のひとつとして、この副作用が影響していると考えられます。

一方、分子標的薬はそのメカニズム上、正常な細胞にダメージを与えることはありません。したがって、細胞傷害性抗がん剤のような強い副作用は考えにくいとされています。

分子標的薬を併用できる治療法

ANK免疫細胞療法の相乗効果

このサイトで紹介しているANK免疫細胞療法は、実は分子標的薬を併用できる治療法として特に相乗効果が期待できると考えられています。

分子標的薬は細胞傷害性抗がん剤のように直接がん細胞にダメージを与えるわけではなく、がん細胞の増殖に影響する分子(たんぱく質)をターゲットにするので、あくまでも補助的な薬剤です。しかし、その分子標的薬の単独投与でがん材棒が減少する患者さんもいます。そのような治療結果の背景には、NK細胞の活性度の高さが関わっていると思われます。

分子標的薬とANK免疫細胞療法を併用すると、分子標的薬ががんの増殖を抑え、NK細胞ががん細胞を退治するという分業が相乗効果を生むようです。さらに、分子標的薬のタイプによっては、NK細胞の能力を高める効果があるという見方もあります。

抗がん剤をやめる前に…

どんながんも治る魔法の薬はありません。
ゆえに、保険治療の抗がん剤だけでは緩和や延命が目的になることもありますが、ほかの治療と併用することで好転することもあります。できる治療すべてを試す覚悟が大事だということも覚えておきましょう。

治療のひとつの選択肢として挙げられるのが、ANK免疫細胞療法。がん退治の本命細胞である「NK細胞」を活性化させてがん治療を行っていく免疫療法のひとつです。

以下の動画で、ANK免疫細胞療法のしくみを詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。

膵臓がんの薬物療法の副作用と対処法

吐き気・嘔吐

抗がん剤によって脳の嘔吐中枢が刺激されると、吐き気や嘔吐が起こることがあります。吐き気や嘔吐の症状が起こるタイミングは、抗がん剤の治療開始後、数時間のこともあれば、翌日以降のこともあります。

個人差はありますが、3~4日ほどで改善する場合が多いです。吐き気や嘔吐の症状がある時には、食事量の調整や身体を締め付けない衣類の着用、室内環境の調整などを試してみるとよいかもしれません。医療機関で処方された吐き気止めを内服すると吐き気や嘔吐を防げる場合もあります。

食事ができない状態が続く場合や激しい嘔吐が続いている場合、水分も十分にとれない場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

手足のしびれ感などの末梢神経障害

抗がん剤で治療中に、手足のしびれ(末梢神経症状)が起こることがあります。手足のしびれが起こるメカニズムは明確には分かっていないため、有効な予防法や対処法は確立されていません。ただ、冷たいものに触れると症状が出やすいので、手袋をしたりして直接触れないように心がけるとよいといわれています。

また、冬場は足先が冷えないように家でも靴下をはいてみると症状が出づらいかもしれません。血流が良くなると症状が緩和される場合もあるので、指先の運動、マッサージ、ぬるめのお湯での入浴がおすすめです。

抗がん剤治療を進めるにつれ症状がだんだん重くなってきている、ものをよく落としてしまう、文字がうまく書けないなど日常生活に支障が生じる場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

下痢

抗がん剤による腸の粘膜の損傷や腸の動きへの影響によって、下痢が起こることがあります。下痢は、抗がん剤の投与直後に起こる場合もあれば、数日後に起こる場合もあります。

副作用で下痢の症状が出た時には、脱水症状を見逃さないことが大切です。脱水症状として、尿量減少、口腔内の乾燥、脱力、頭痛、めまいなどが知られています。もし当てはまる症状があったら、すぐに医療機関に相談する必要があります。こまめな水分補給や温かくて消化の良い食事を心がけましょう。

下痢が3日以上続く、1日4~6回以上の下痢がある、37.5℃以上の発熱がある、脱水症状がある、などのような場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

骨髄抑制

抗がん剤で治療中に、血液細胞を作る骨髄のはたらきが低下する骨髄抑制が起こることがあります。骨髄抑制は、抗がん剤の治療開始後3日~2週間くらいで起こることが多いといわれています。骨髄抑制によって血液細胞である白血球や赤血球、血小板が減少すると、感染症や貧血、出血の原因になります。

骨髄抑制によって白血球数が減っている時には、感染症を予防するために手洗い、うがい、マスク着用が大切です。また、人ごみの多いところを避け、生ものを控えて火を通してから食べるようにした方がよいです。感染の兆候にすぐに気づくために、1日1回は体温を測るのがおすすめです。

37.5℃以上の発熱を認めたら、早めに医療機関に相談しましょう。

脱毛

抗がん剤による脱毛が、治療後2~3週間で起こることがあります。髪の毛だけでなく、まつげやまゆげ、体毛が抜ける可能性があります。抗がん剤の副作用で脱毛したとしても、治療終了後数か月で再び毛が生え始め、約2年で元に戻るといわれています。

脱毛の予防法は確立していないですが、頭皮の清潔や負担の軽減を心がけるとよいといわれています。洗髪する時には刺激の少ないシャンプーなどを使用し、頭皮を傷つけないように爪を短く切っておくとよいでしょう。

ドライヤー使用時には低い温度に設定し、パーマやカラーリング、育毛剤などの使用は避けた方がよいでしょう。帽子やバンダナ、医療用のかつらなどを利用して外見の変化をカバーする工夫をすると、脱毛による喪失感を軽減できるかもしれません。

脱毛した所に痛みを伴う場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

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