がんとANK免疫細胞療法の教科書~ANKブック~ | sponsored by リンパ球バンク株式会社
がんとANK免疫細胞療法の教科書~ANKブック~ | sponsored by リンパ球バンク株式会社 » がんの種類と抗がん剤治療(薬物療法)について » 子宮頸がんと抗がん剤治療

子宮頸がんと抗がん剤治療

このサイトは「リンパ球バンク株式会社」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

女性特有のがんのひとつである子宮頸がん。近年若い女性がかかるケースが多いとされている反面、早期発見により治療もしやすいがんとして知られています。こちらのページでは、子宮頸がんの特徴や治療方法などについて説明していきます。

目次

子宮頸がんの特徴

子宮頸がんは、子宮の入口の部分である「子宮頸部」という部分から発生するがんです。子宮の入口付近に発生するケースが多く見られることから、婦人科の診察や検診などで見つけやすいがんとされています。早期発見ができた場合には比較的治療がしやすいがんですが、進行すると治療が難しくなるとされているため、早い段階での発見が大切です。

子宮頸がんは、進行した場合には骨盤中のリンパ節への転移が見られたり、血管やリンパ管を伝わることによって遠いところにある臓器に転移する、といったケースがあります。

子宮頸がんの症状

子宮頸がんは、がんになる前に「異形成」といわれる状態を経てからがんになります。異形成はがんになる前段階の状態ですが、この状態では症状はありません。

がんに進行した場合には、不正出血が見られたり、おりものの変化が見られるようになります。たとえば濃い茶色のおりものや、水っぽいおりものなどが見られる場合もあります。

さらに進行すると、下腹部や腰の痛みを感じる、血尿や血便が見られるといったケースもありますので、気になる症状がある場合には婦人科を受診することが大切です。

子宮頸がんの検査方法

子宮頸がんの検査方法には、細胞診、組織診、超音波検査、CT検査、MRI検査などがあります。

通常は、まず細胞診を行い、子宮頸がんを疑うような異常な細胞があるかどうか検査します。細胞診では、医師が膣から子宮頸部を確認し、ブラシなどでこすって細胞を採取し、顕微鏡で異常な細胞の有無を調べます。

異常を認めた場合には、他の精密検査へと進みます。子宮頸がんと診断されると、どれくらいがんが広がっているか調べるために超音波検査やCT検査のような画像検査を行います。

子宮頸がんのステージ分類

子宮頸がんのステージ分類については、下記の通りとなっています。

※参照元:国立がん研究センター がん情報サービスhttps://ganjoho.jp/public/cancer/corpus_uteri/print.html

子宮頸がんの治療方針

手術や放射線療法、薬物療法を組み合わせる

子宮頸がんにおける治療は、手術や放射線療法、薬物療法がありますが、単独で行われる場合もありますし、複数の治療を組み合わせる場合もあります。

がんの治療が妊娠・出産に影響する可能性もありますので、将来子どもを産むことを希望している場合には、妊孕性の温存が可能かどうかを担当医と相談してみてください。

子宮頸がんの治療方法

手術(外科治療)

手術に関しては、子宮頸部を円錐型に切り取る子宮頸部円錐切除術、子宮全体を摘出する単純子宮全摘術、子宮のみではなく、膣の一部分を含めた子宮周囲の組織・子宮周囲のリンパ節も摘出する広範子宮全摘術があります。これらは、がんの進行度によってどの手術を選択するかが異なってきます。

例えばⅠA1期の場合なら浸潤の程度によっては子宮頸部円錐切除術のみで治療が行える場合もありますし、進行度によっては単純子宮全摘術が選択されることもあります。このように病期などによって選択される治療が異なりますが、合併症の有無や妊娠の希望なども考慮しながら治療が検討されますので、主治医との話し合いのもとで治療方針を決定していきます。

円錐切除術

円錐切除術は、前がん病変や初期の子宮頸がんに対して行われます。

前がん病変とは、がんになる前の状態のことです。円錐切除術では、がんが存在する子宮頸部をレーザーや電気メスで円錐状に切り取ります。

子宮頸がんに対する他の手術と異なり、円錐切除術では子宮を摘出しないので、手術の後に妊娠や出産が可能です。ただし、円錐切除で切り取った子宮を調べた結果、がんが進行していると判断された場合には再度手術を行い、子宮を摘出する可能性もあります。

単純子宮全摘出術

単純子宮全摘出術は、円錐切除術で切り取った部分を調べた結果、がんが進行していると判断された場合や、ごく早期の子宮頸がんに対して行われます。

単純子宮全摘出術では、子宮頸部の周りの組織は残し、子宮だけを切除します。手術方法には、開腹手術、膣式手術、腹腔鏡下手術があります。開腹手術は、お腹を切り開いて行う方法で、膣式手術は膣から子宮を切除する方法で、腹腔鏡下手術は腹腔鏡とよばれるカメラを使用しながら行う方法です。

それぞれの手術方法に、メリットとデメリットがあるので担当医と手術前によく相談して選択することが大切です。

準広汎子宮全摘出術

準広汎子宮全摘出術では、単純子宮全摘出術よりも少し広めに子宮を切除します。手術では、子宮だけでなく、子宮を支えているじん帯や膣の一部なども切除します。準広汎子宮全摘出術では、子宮を手術で取り除くので妊娠はできなくなります。

広汎子宮全摘出術

広汎子宮全摘出術は、準広汎子宮全摘出術よりもさらに広い範囲を切除する方法です。

広汎子宮全摘出術は、がんを完全に取り切るために行われる手術です。手術では、子宮だけでなく、子宮の周りの組織や膣、リンパ節など広く切除します。

手術で切除する範囲が広いと、がんを完全に取り切る可能性は高くなるものの、手術後に排尿機能や性生活などへの影響が出る確率も高くなります。卵巣を切除するかどうかは、年齢やがんの進行度などを考慮して決めます。

放射線療法

子宮頸がんに対する標準治療には、手術、放射線療法、薬物療法があります。放射線療法では、エネルギーの大きいX線やガンマ線などの放射線をがんに照射します。放射線が、がん細胞にダメージを与え、死滅させることを利用した治療法です。

子宮頸がんの放射線療法の方法には、外部照射、腔内照射、組織内照射があります。外部照射では、身体の外から放射線をあてます。腔内照射では子宮や膣に放射線を出す器具を、組織内照射では放射線を出す物質をがんやその周辺の組織に直接入れて治療を行います。

放射線療法は、比較的進行した子宮頸がんに対して薬物療法と共に行うことがあります。また、再発リスクの高い方や再発した方に対する治療法の1つとして検討されます。

放射線療法を行うと卵巣の機能はほとんど失われてしまいますが、排尿機能や性生活への影響が手術より少ないといわれています。

薬物療法

薬物療法は、転移のある進行した子宮頸がんや再発した子宮頸がんに対して行われる治療法です。薬物療法の目標は、生活の質を保ちながら、生存期間を延ばすことです。

子宮頸がんに対する薬物療法で使用される薬には、細胞障害性抗がん薬や分子標的薬があります。細胞障害性抗がん薬には、がん細胞が増殖するのを妨げ、攻撃する作用があります。分子標的薬は、がん細胞の増殖に関わるタンパク質を標的にして攻撃する薬です。細胞障害性抗がん薬と分子標的薬を併用する場合もあります。

薬物療法の副作用については、個人差があり、使用する薬の種類でも異なるため、治療前に起こりうる副作用や副作用が起こった場合の対処法などについてよく理解しておくことが大切です。

子宮頸がんの抗がん剤治療をやめたくなる理由

副作用がある

子宮頸がんの場合、放射線治療と薬物治療を並行して行われるケースが多く見られます。術後の再発予防として薬物治療を行うケースがあるほか、Ⅲ期・ⅣA期に対する治療として用いるケース、また遠隔転移が見られるⅣB期の症状を緩和するといった目的で抗がん剤を用いるといった場合もあります。

このように子宮頸がんの治療を行う上では、薬物療法は全身に広がるがんをたたくという目的で行われるほか、放射線による治療効果を高めるといった目的で行われていますが、副作用として吐き気や嘔吐、脱毛、手足のしびれといったものが見られます。中には副作用が辛く、医師と相談の上薬の量を減らしたり、一時的に休薬するという方法をとったりする場合もありますが、精神的・身体的な負担が大きい場合には抗がん剤治療をストップしたいと考えることもあるでしょう。

近年、分子標的薬を用いた治療に注目が集まっています。分子標的薬は特定の分子を狙い撃ちする薬剤であり、抗がん剤とはメカニズムが異なります。正常な細胞には影響を与えないため、副作用も少ないと考えられている治療薬です。

分子標的薬を併用できる治療法

ANK免疫細胞療法との併用も

上記で紹介している分子標的薬は、がんの細胞を直接攻撃する薬ではなく、がん細胞が増殖するシステムに関与する補助的な役割を持っている薬という点が特徴です。ただ、がん治療を受けている方の中には、分子標的薬のみを投与することによって制がん効果が見られるケースも。このようなケースではNK細胞の活性度が大きく関連していると考えられています。

分子標的薬とANK免疫細胞療法と分子標的薬を組み合わせた場合、分子標的薬ががん細胞の増殖を抑えている間にNK細胞ががん細胞を攻撃することができます。治療に使用する分子標的薬の種類によってはNK細胞の力を高めるといったことも期待できると考えられています。

抗がん剤をやめる前に…

どんながんも治る魔法の薬はありません。
ゆえに、保険治療の抗がん剤だけでは緩和や延命が目的になることもありますが、ほかの治療と併用することで好転することもあります。できる治療すべてを試す覚悟が大事だということも覚えておきましょう。

治療のひとつの選択肢として挙げられるのが、ANK免疫細胞療法。がん退治の本命細胞である「NK細胞」を活性化させてがん治療を行っていく免疫療法のひとつです。

以下の動画で、ANK免疫細胞療法のしくみを詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。

子宮頸がんで使われる抗がん剤の主な副作用と対処法

吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐は、抗がん剤によって脳の嘔吐中枢が刺激されると起こります。吐き気や嘔吐の症状は、抗がん剤を投与してから数時間で起こることもあれば、翌日以降に起こる場合もあります。個人差はあるものの、3~4日ほどで改善することが多いです。

食べる量を少なくしたり、香りのつよいものを避けるようにすると症状が和らぐことがあります。また、処方された吐き気止めの内服で症状が軽くなる場合もあります。

吐き気や嘔吐が続き、十分な水分もとれていない場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

脱毛

抗がん剤による脱毛は、抗がん剤治療後2~3週間で起こることが多いです。髪の毛だけでなく、まつげやまゆげ、体毛なども抜ける場合があります。

脱毛の予防法は残念ながら確立されていません。しかし脱毛は一時的で、治療終了後数か月で再び毛が生え始め、約2年で元に戻るといわれています。帽子やバンダナ、医療用のかつらなどで外見の変化をカバーするように工夫すると、脱毛による喪失感を軽減できます。

頭皮を清潔に保ち、刺激を与えないようにするとよいでしょう。洗髪時には、刺激の少ないシャンプーを使用し、頭皮を傷つけないように爪を短く切っておきましょう。ドライヤー使用時には低い温度に設定し、パーマやカラーリング、育毛剤などの使用は避けた方がよいです。

脱毛した所に痛みを伴う皮膚の症状がある場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

免疫力の低下

抗がん剤は、血液細胞を作る骨髄とよばれる組織の働きを抑制します。骨髄の働きが抑えられると、血液細胞である白血球や赤血球、血小板が減少します。

白血球には身体の中に入ってきた病原体から身体を守り、感染症を防ぐ役割があります。抗がん剤によって白血球の数が減ると、身体の免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。

感染症の予防のためには、こまめな手洗いやうがい、マスク着用などが大切です。また、人ごみの多いところを避けたり、生ではなく火を通してから食べるようにするとよいです。

感染の兆候にすぐに気づくために、1日1回は体温を測るのがおすすめです。白血球の数が最も減るといわれている治療開始後7~14日目の発熱には特に注意しましょう

体調が良くても、37.5℃以上の発熱を認めたら、早めに医療機関に相談しましょう。

末梢神経障害(しびれ)

抗がん剤の副作用で手足のしびれや違和感が起こることがありますが、有効な予防法や対処法は確立されていません。

ただ、冷たいものに触れると症状が出やすいといわれているので、冷たいものに触れるときは手袋をしたり、冬場は足先が冷えないように家でも靴下をはいたりすると症状が和らぐことがあります。また、血流が良くなると症状が緩和されるケースもあるので、指先の運動、マッサージ、ぬるめのお湯での入浴がおすすめです。

抗がん剤治療を進めるにつれ症状がだんだん重くなってきている場合や日常生活に支障が生じている場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

下痢

抗がん剤が腸の粘膜を傷つけたり、腸の動きに影響を与えると下痢が起こります。下痢の症状は、抗がん剤の投与直後から起こる場合や数日後に起こる場合があります。

下痢が長く続くと、身体の中の水分が足りなくなることがあるので注意が必要です。身体の中の水分が不足している時の症状には、尿量減少、口腔内の乾燥、脱力、頭痛、めまいなどがあります。こまめな水分補給や温かくて消化の良い食事をこころがけるとよいです。

下痢が3日以上と長く続いたり、37.5℃以上の発熱や腹痛を伴う場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

このページの監修者

木村 眞樹子 医師

東京女子医科大学医学部卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事している。
妊娠、出産を経て、また産業医としても働くなかで予防医学への関心が高まった。医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる前の人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

ANK免疫細胞療法が受けられる
クリニックはこちら

ANK免疫細胞療法を検討中の
医療従事者の方はこちら

ANK免疫細胞療法が
受けられる
クリニックはこちら

ANK免疫細胞療法を
検討中の
医療従事者の方はこちら