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アービタックス

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アービタックスは、結腸・直腸がん、頭頚部がんに使用される抗がん剤です。ここでは、アービタックスの作用や特徴、効果、副作用、注意点などについて説明します。ただし、他の治療薬と同じように、アービタックスの効果や副作用は個人によって異なることも理解しておいてください。

アービタックスの作用と特徴

アービタックスは、結腸・直腸がん、頭頚部がんなどに対して使用されます。アービタックスは、がん細胞の増殖に関わる分子に作用し、がん細胞が増えることを阻止します。

アービタックスの効果・効能 

アービタックスは、治療切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん、頭頚部がんに対する効果を期待できます。

アービタックスの有効成分

アービタックスの有効成分は、セツキシマブです。有効成分であるセツキシマブが、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)に働きかけ、がん細胞が増えないようにします。がん細胞の表面に存在するEGFRは、がん細胞の増殖に関わっています。

アービタックスの用法・用量

アービタックスの用法・用量は、投与間隔によって異なります。1週間間隔投与の場合には、初回は400㎎/㎡(体表面積)を2時間かけて、2回目以降は250㎎/㎡(体表面積)を1時間かけて1週間間隔で点滴静注します。2週間間隔投与の場合には、500㎎/㎡(体表面積)を2時間かけて2週間間隔で点滴静注します。患者さんの状態を考慮し、投与量は適宜調整されます。

アービタックスの注意点

アービタックスを治療薬として使用する場合には、基本的な注意点がいくつかあります。

インフュージョンリアクションは、アービタックスのような分子標的薬の点滴時に見られる副作用のことです。なぜ起こるのかは明らかになっていないですが、がん細胞が薬の作用で急速に壊され、炎症やアレルギー反応を引き起こす物質が放出されるからではないかといわれています。インフュージョンリアクションの症状は、発熱、頭痛、発疹、かゆみ、寒気などです。

血液中には、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウム、クロールなどの電解質が含まれており、心臓の動きや神経の伝達などに関わっています。血液中の電解質の濃度は低すぎても高すぎてもよくありません。電解質異常が起こると、臓器の機能低下により命に関わる可能性があります。アービタックスの治療中に、血液中のマグネシウムやカリウム、カルシウムの濃度が低下することがあるので注意が必要です。

効能または効果に関連する注意

術後補助化学療法においては、アービタックスの有効性は確立されていません。術後補助化学療法とは、手術の後に身体の中に残っているがん細胞に対して薬を使用し死滅させることで、再発を抑える治療法です。

用法及び用量に関連する注意

インフュージョンリアクションを防ぐために、ステロイドや抗ヒスタミン薬などを、アービタックスを使用する前に投与します。

アービタックスの副作用

アービタックスを使用中に副作用が出ることがあるので、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしましょう。副作用によっては、使用を中止する必要があります。

アービタックスの使用中に見られる可能性のある副作用には、以下のようなものが挙げられます。

今回挙げた症状以外でも、アービタックスによる副作用の場合もあるので心配なことがあれば担当医に聞いてみるようにしてください。

アービタックスの重大な副作用

アービタックスの使用中に、重大な副作用が起こることがあります。適切に対処しないと命に関わる場合もあるので注意が必要です。アービタックスを使用中に、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしてください。

ニキビのような皮疹や皮膚の乾燥、亀裂などの重度の皮膚症状が起こる場合があります。また、皮膚症状が出たところに炎症や感染が起こり、切開して膿(うみ)を出す処置が必要になることがあります。

副作用として間質性肺炎が起こると、命に関わる可能性があります。間質性肺炎の症状は、発熱、咳、呼吸困難などです。アービタックスを使用中に間質性肺炎の発症を認めた場合には、すぐに使用を中止し、ステロイドの投与などを行います。

重度の下痢の場合、身体の中の水分が失われることがあります。身体の中の水分が大量に失われ、腎臓が機能しなくなる腎不全に至ったという報告もあるので注意が必要です。重度の下痢に対しては、補液や下痢を止める薬の内服などで対処します。

深部静脈血栓症や肺塞栓症などの血栓塞栓症が起こることがあります。血栓塞栓症は命に関わることのある副作用の1つです。

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