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アバスチン

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アバスチンは、治療切除不能な進行・再発の結腸がんや直腸がん、手術不能または再発乳がん、肺がん、卵巣がん、進行または再発の子宮頸がん、切除不能な肝細胞がんなどに対する治療薬として使われます。ここでは、アバスチンの作用や特徴、効果、副作用、注意点などについて説明します。ただし、他の治療薬と同じように、アバスチンの効果や副作用は個人によって異なることも理解しておいてください。

アバスチンの作用と特徴

アバスチンは、治療切除不能な進行・再発の結腸がんや直腸がん、手術不能または再発乳がん、肺がん、卵巣がん、進行または再発の子宮頸がん、切除不能な肝細胞がんなどに使用される薬です。がん細胞の増殖に必要な血管を作るための血管内皮増殖因子(VEGF)を阻害し、がん細胞を死滅させます。

アバスチンの効果・効能

アバスチンは、以下のがんに対して効果を期待できます。

アバスチンの有効成分

有効成分であるベバシズマブが、血管を作る因子である血管内皮増殖因子(VEGF)を阻害し、がん細胞を死滅させます。VEGFは、がん細胞から分泌されるタンパク質で、がん細胞の増殖に必要な酸素や栄養を運ぶための血管を作ることに関わっています。

アバスチンの用法・用量

アバスチンの用法・用量は、がんの種類によって異なります。 例えば、治療切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対しては、成人の場合、他のがんに対する治療薬との併用において、1回、5mg/kg(体重)または10mg/kg(体重)を点滴静注します。投与間隔は2週間以上となっています。また、手術不能または再発乳がんに対しては、成人の場合、パクリタキセルとの併用において、1回10mg/kg(体重)を点滴静注します。投与間隔は2週間以上となっています。 患者さんの状態を考慮し、投与量は適宜調整されます。

アバスチンの注意点

アバスチンの治療中に注意すべき点がいくつかあります。

創傷治癒遅延(そうしょうちゆちえん)

創傷治癒遅延とは、傷の治りが悪くなることです。アバスチンを投与した後に手術を行う場合には、傷の治りが悪くなる可能性があるので、手術まで十分な期間をおく必要があります。

高血圧

アバスチンの治療中に、血圧が高くなることがあるので、投与期間中は定期的に血圧を測定します。

蛋白尿

アバスチンの治療中に、尿蛋白を認めることがあるので、投与期間中は定期的に尿検査をします。

効能または効果に関連する注意

治療切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんや切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する術後補助化学療法において、アバスチンの安全性や有効性は確立されていません。術後補助化学療法とは、手術の後に身体の中に残っているがん細胞に対して薬を使用し死滅させることで、再発を抑える治療法です。

用法及び用量に関連する注意

初回投与時は90分かけて点滴静注をする必要があります。初回投与で問題がないと判断されれば、2回目以降の投与は60分間で行ってもよいことになっています。2回目の投与でも問題がなければ、それ以降の投与は30分間で投与できます。

アバスチンの副作用

アバスチンの治療中に副作用が出ることがあるので、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしましょう。副作用によっては、投与を中止する必要があります。

アバスチンの投与中に見られる可能性のある副作用には、以下のようなものが挙げられます。

今回挙げた症状以外でも、アバスチンによる副作用の場合もあるので心配なことがあれば担当医に聞いてみるようにしてください。

アバスチンの重大な副作用

アバスチンの治療中に、重大な副作用が起こることがあります。適切に対処しないと命に関わる場合もあるので注意が必要です。アバスチンの治療中に、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしてください。

ショック・アナフィラキシー

アバスチンに対して、過敏症状が出る場合があります。蕁麻疹や呼吸困難などの症状を認めた場合には、すぐにアバスチンの投与を中止し、副腎皮質ステロイドや抗ヒスタミン薬などの処置をする必要があります。

消化管穿孔

消化管穿孔とは、胃や食道、小腸、大腸などに穴が開くことです。消化管に穴が開くと、消化管の中にあるものが漏れ出し、重度の炎症や感染症の原因になります。胸部や腹部の強い痛みなどの症状が出て、命に関わる場合もあるので注意が必要です。

出血

アバスチンの治療中に、胃や腸などの消化管からの出血、肺出血、脳出血、鼻出血などの症状が出ることがあります。重度の出血が起こると、命に関わる場合があります。出血の症状を認めた場合には、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行います。

感染症

アバスチンの治療中に、肺炎や敗血症、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)などの重度の感染症が起こり、命に関わる場合があります。

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