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イレッサ

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イレッサは、主に肺がんに対する治療薬として使われます。ここでは、イレッサの作用や特徴、効果、副作用、注意点などについて説明します。ただし、他の治療薬と同じように、イレッサの効果や副作用は個人によって異なることも理解しておいてください。

イレッサとは

「イレッサ」は、分子標的薬と呼ばれる肺がんの治療薬です。英国のアストラゼネカ社によって開発され、2002年に発売された薬です。

イレッサを投与した場合、がん細胞が増殖する際に必要な信号を細胞内に伝える働きを持っているEGFR(上皮成長因子受容体)に作用し、がん細胞の増殖を抑えます。EGFR遺伝子変異検査を実施し、その結果EGFR遺伝子変異が陽性と確認された場合に用いることができます(手術ができない、または再発した場合に限ります)。

末期がんが消えた臨床効果

イレッサは、薬の効果を確認するために行われる第二相試験において画期的な効果が報告されたことが知られています。非小細胞肺がんの患者103人(日本人51人、外国人52人)を対象に行われた試験では、18.4パーセントの患者において腫瘍の大きさが半分以下になり、その効果が4週間以上続いたという結果が報告されています。

中でも、日本人患者においては腫瘍縮小効果が外国人よりも高い27.5パーセントとなっています。さらに、35.9パーセントの患者で腫瘍の拡大が食い止められました。こちらの試験では、およそ半数の患者において病状コントロールができたという結果が得られています。

このように、イレッサは大きな可能性を持った薬であるといえる反面、試験で全く効果が見られなかった患者もいます。また、場合によっては副作用が起こる可能性もあることから、患者自身も効果と副作用の両方について、医師から納得できるまで説明を聞いた上で使用することが大切といえるでしょう。

EGFR遺伝子変異について

イレッサは、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異が陽性であり、手術ができない、または再発した場合に用いられる薬です。

非小細胞肺がんの細胞表面には、EGFRと呼ばれるタンパク質が多く見られますが、EGFRはがん細胞が増える際に必要な信号を細胞内に伝える働きを持っています。非小細胞肺がんの場合にはEGFRを構成する遺伝子の一部に変異が見られるケースがあることがわかっていますが、このような変異がある場合には、イレッサを投与した際の効果が高いことが報告されています。

EGFR遺伝子の変異は、日本人の非小細胞肺がんのうち3〜4割の患者さんに見られるとされています。また、欧米人よりもアジア系の人種の方が多い、男性よりも女性の方が多い、喫煙しない人よりも喫煙する人の方が多く見られることがわかっています。さらに非小細胞肺がんのうち、腺がんの場合に多く見られるといわれています。

医薬品情報

イレッサの作用と特徴

イレッサは、肺がんの中でも上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異が陽性の非小細胞肺がんに対して使用される薬です。非小細胞肺がんのなかでも、手術が難しい場合や再発した場合に使われる治療薬です。

イレッサの効果・効能

イレッサは、EGFR遺伝子変異陽性の手術が難しい非小細胞肺がん、またはEGFR遺伝子変異陽性の再発した非小細胞肺がんに対する効果を期待できます。

イレッサの有効成分

イレッサの有効成分であるゲフィチニブがEGFRに作用し、がん細胞が増えることを防ぎます。

イレッサの用法・用量

イレッサの用法・用量は、1日1回250㎎を経口で服用となっています。

イレッサの注意点

イレッサの服用に関して、基本的な注意点がいくつかあります。

イレッサの服用中に、間質性肺疾患を発症する可能性があります。間質性肺疾患は、重症だと命に関わります。発熱、咳、息切れ、呼吸困難などは、間質性肺疾患の初期症状として知られています。医療機関では、間質性肺疾患を発症していないか調べるために定期的に胸部X線検査を行うことが多いです。

イレッサを服用中に、肝機能障害が起こることがあります。担当医は患者さんの状態を考慮しながら、1~2か月に1度の定期的な血液検査を行う場合があります。

イレッサを服用中に、重い皮膚障害が起こる場合があります。症状が出た場合には、皮膚科の受診が必要になります。

イレッサの服用中に、力が入りづらくなる無力症が起こることがあります。自動車の運転のような危険を伴う機械を使う時には注意した方がよいです。

イレッサが肺障害を引き起こすメカニズム

イレッサは副作用が少ない分子標的薬として期待された薬ですが、急性肺障害や間質性肺炎などが問題となりました。これまで、なぜイレッサが肺障害を起こすのかは不明とされてきましたが、2021年にそのメカニズムが解明されたと東北大学より発表されています。

研究チームによると、イレッサを投与した場合、免疫応答を担うマクロファージに作用することにより、「インターロイキン-1-1β」「HMGB1」と呼ばれている、2種類の炎症を引き起こす物質の分泌が促進されることがわかりました。

この点から、「インターロイキン-1-1β」の分泌を抑えることによって、イレッサによる肺炎が治まることが発見されました。この結果から、イレッサによる致死性の急性肺障害や間接性肺炎の克服につながる可能性があると考えられています。

効能または効果に関連する注意

イレッサは、EGFR遺伝子変異陽性の手術が難しい非小細胞肺がん、またはEGFR遺伝子変異陽性の再発した非小細胞肺がんに対して適応があります。そのため、イレッサの服用前にはEGFR遺伝子変異検査を行います。

用法及び用量に関連する注意

日本人の高齢者が服用する場合には、食後の服用が推奨されています。

イレッサの服用中に副作用が発現した場合には、症状や重症度などに応じて中止も検討します。

イレッサの副作用

イレッサを服用中に副作用が出ることがあるので、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしましょう。副作用によっては、服用を中止する必要があります。

イレッサの服用中に見られる可能性のある副作用には、以下のようなものが挙げられます。

今回挙げた症状以外でも、イレッサによる副作用の場合もあるので心配なことがあれば担当医に聞いてみるようにしてください。

イレッサの重大な副作用

イレッサの服用中に、重大な副作用が起こることがあります。適切に対処しないと命に関わる場合もあるので注意が必要です。イレッサを服用中に、体調に変化があった時にはすぐに担当医に相談するようにしてください。

副作用として間質性肺疾患が起こると、命に関わる可能性があります。イレッサを服用中に異常を認めた場合には、すぐに服用を中止し、ステロイドなどの適切な治療を行います。

下痢が続くと脱水症状となり、腎機能に異常が起こることもあります。重度の下痢が起こった場合には、薬の中止や補液などの適切な処置を行う必要があります。

重度の発疹や中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑などが起こることがあります。重度の皮膚障害の場合には、命に関わる場合もあるので注意が必要です。皮膚科と連携し、治療をする必要があります。

肝機能障害は、イレッサに限らず、多くの薬で見られることのある副作用です。肝機能障害に早めに気付くために、医療機関では定期的な血液検査で肝酵素やビリルビンの数値を確認します。肝機能障害が進行すると、肝臓の機能がほとんど機能していない肝不全とよばれる状態になります。肝不全に至ると命に関わる可能性もあります。

副作用で消化管潰瘍や消化管出血、消化管穿孔が起こることがあります。症状によってはイレッサを中止し、内視鏡や腹部X線検査、腹部CT検査など適宜必要な検査を行います。

急性膵炎は、命に関わる可能性のある副作用の1つです。急性膵炎の症状として、腹痛や背部痛、嘔吐、発熱などを自覚することがあります。

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