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京都大学の2名の研究者により開発されたANK免疫細胞療法は、今まで難しいとされていたNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を選択的に増殖させる技術を用いて治療をおこないます。患者自身の細胞を使用するために、化学療法などと違い副作用も少ないと言われ、非常に注目されている治療です。この免疫細胞治療は、現在も進歩を遂げていて、多くの研究がおこなわれています。 また、現在は健康保険の適用ではありませんが、適用に向けての動きも強まっています。期待がかかる治療でもあるANK免疫療法の最新情報をお届けします。
医療法人えびのセントロクリニック(宮崎県・えびの市)副院長 医学博士 長井 賢次郎先生らがANK療法はその他の免疫細胞療法とは違い固形癌にも有効であることを証明する論文を投稿しJournal of Blood and lymphに掲載されました。ANK免疫療法の大きな特徴は、あらゆるがんに対して有効なこと。特に知られているのが、標準治療が確立していないATL(成人T細胞白血病)で有効性を示していることです。
ANK免疫細胞療法など、免疫細胞療法の普及と、革新的培養技術を用いたNK細胞の培養に関するサービスの提供をおこなっている、リンパ球バンク株式会社では、現在医薬品メーカーとの提携を進めながらANK免疫細胞療法の保険適用を目指しています。
ANK免疫細胞療法の保険適用と普及を目指す、リンパ球バンク株式会社では、資金調達のために株式会社ユニコーンが運営する「Unicorn」の株式投資型クラウドファンディングをおこない、 1,530万円の資金調達に成功 しました。先ずは、成人T細胞白血病(ATL)を対象疾患として保険適用を目指します。そのステップとして、「NK活性測定サービス」という新たなサービスを実施予定。測定データを医薬品メーカーと共有し、保険承認申請の準備をおこないます。
成人T細胞白血病(ATL)は、発症すると予後の悪い血液のがんです。高齢者に発症することも多く、合併症や全身状態などによって効果的な治療法がない場合もあります。
長井医師らが、呼吸困難や咳などの症状がある80歳代のATL患者に対してANK免疫細胞療法を行ったところ、症状や画像所見、呼吸機能の改善を認めました。10か月後に再び症状が見られた時にも患者の希望でANK免疫細胞療法を行ったところ症状の改善が認められました。今回の症例の経過報告が、CMJに掲載されました。