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ステージ4のがんは、他のステージに比べて最も進行している状態のがんですが、末期がんとは厳密には意味が異なります。ステージ4と末期がんの違い、ステージ4のがんの生存率や治療法などについてわかりやすく説明します。
ステージの中でも、最もがんが進行している状態を示すものが「ステージ4」です。がんのステージ4とは、がんが最初に発生した場所から離れた場所に転移している状態を指します。ステージ4というと、末期がんなのではないかと考える方も多いです。
しかし、厳密にはステージ4のがんと末期がんは同じではありません。末期がんとは、ステージ4のがんの中で、有効と考えられる治療法がない、またはがんに対する通常の治療を行っても長く生きられない状態のものです。つまり、これ以上の治療ができない状態のがんを末期がんとよびます。
がんの治療を始める時には、がんの状態を正確に把握することが大切です。がんの状態を知るための指標は、「ステージ」とよばれ、がんの大きさや広がっている場所などをもとに決定されます。一般的に、がんが進行するほど、ステージが高くなります。また、ステージが高くなるほど、生存できる確率が低くなる場合が多いです。がんのステージがわかると、治療の効果を予測したり、今後の見通しを立てるために役立ちます。
がんのステージは、がんの大きさや広がっている場所などをもとに決定されます。ステージが高くなると、がんが進行していることを意味します。各ステージの特徴が以下のようになります。
0期:がんは臓器の表面にとどまっており、リンパ節への転移がない(極めて早期のがん)
1期:がんは小さく、浅い所に存在しており、転移もない
2期:がんは小さく、浅い所に存在しているが、リンパ節への転移がある/がんは大きく、深い所に存在しているがリンパ節への転移はない
3期:がんが広がっており、リンパ節への転移がある
4期:がんが最初に発生した場所から離れた場所に転移している
がんの治療効果を判定する指標の1つに、生存率というものがあります。生存率とは、一定期間後に生存している確率のことです。例えば、5年生存率が70%の場合には、5年後に生きている患者さんの割合が70%ということを意味します。一般的に、がんのステージが進行するほど、生存率が低下するといわれており、ステージ4の生存率は他のステージの生存率に比べて最も低くなります。また、生存率は、がんの種類によって異なります。
一般的に、ステージ3までのがんの場合には、手術で切除することが可能であれば手術を行います。ただし、がんの状態が進行しているほど、がんが発生している臓器だけでなく、周辺の組織やリンパ節など切除する範囲が広くなっていきます。手術で切除後に、再発予防のために抗がん剤治療や放射線治療を行うこともあります。
ステージ4のがんの場合には、がんが発生した場所から離れた場所にも転移している状態なので、手術でがんを完全に切除することは難しいです。そのため、ステージ4のがんに対しては薬物療法を中心とした治療が行われます。薬物療法以外には、放射線療法や緩和ケアなども行う場合があります。
ステージ4のがんは手術による切除が難しいので、薬物療法や放射線療法、緩和ケアなどが主に行われます。緩和ケアは、がんに伴う身体や心のつらさを和らげる目的で行われます。具体的には、がんによる痛みを取り除くための薬を検討してもらえたり、がんによる不安や悲しい気持ちを和らげるためにゆっくりと話を聞いてもらうことができます。
緩和ケアの対象となるのは、がんと闘う患者さんや家族です。緩和ケアを行うのは、医師、看護師、薬剤師、作業療法士、理学療法士、管理栄養士、心理士、ケアマネジャー、ソーシャルワーカーなどです。緩和ケアでは、必要に応じて、さまざまな職種の人が患者さんや家族を支えてくれるようになっています。緩和ケアは、病院では通院でも入院でも受けることができますし、自宅でも受けられます。
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