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女性特有のがんのひとつである卵巣がんの特徴やステージ、治療などに関する情報を集めました。卵巣がんの治療においては手術のほか抗がん剤が用いられるケースもありますが、人によっては副作用が出てくることもあるようです。
目次
卵巣がんは、その名の通り子宮の両側にある卵巣に発生するがんのことです。卵巣に発生するがんには悪性腫瘍のほか、良性腫瘍や境界悪性腫瘍(良性と悪性の中間の性質を持つ)があります。卵巣がんは、どこに発生するかによって「上皮性」「胚細胞性」「性索間質性」といった種類がありますが、その多く(90%以上)が、上皮性のがんとされています。
また、年齢別にみると、卵巣がんの罹患率は40歳代から増加するとされています。
卵巣がんは、初期のうちはほとんど自覚症状が現れないため、発見した際には進行していた、というケースもあります。発見されるきっかけとしては、服のウエストがきつくなってきた、下腹部にしこりがあるといった症状があり、医療機関を受診した、という方もいるようです。
進行してがんが大きくなった場合には、頻尿や便秘などが起きることがありますが、これはがんが膀胱や直腸を圧迫することによるものです。また、足がむくむケースも。さらに進行して腹水が貯まることによって、お腹が前に出てくるといった症状が見られる場合もあります。
卵巣がんのステージ分類は下記のように分かれています。
※参照元:国立がん研究センター がん情報サービスhttps://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/treatment.html
卵巣がんの治療においては、「手術」と「抗がん剤」に分けられます。治療前には、まずCTやMRIによってどの程度病変が広がっているかを確認し、手術が可能と判断された場合には診断するために必要な臓器を摘出の上、組織型と進行期を診断することになります。
その後診断の内容などによって化学療法が用いられるケースが多くなっていますが、治療方法については標準治療に基づき、状態や合併症などについても総合的に判断することになります。もちろん、患者さんと相談しながらどのように治療を進めるかを決定します。
がんの治療が妊娠・出産に影響する可能性もありますので、将来子どもを産むことを希望している場合には、妊孕性の温存が可能かどうかを担当医と相談してみてください。
手術を行う際には、基本的には両側の卵巣と卵管、子宮、大網の摘出を行いますが、場合によっては後腹膜リンパ節も取り除きます。ただし年齢が若い場合には、状態に応じて妊娠できる可能性を残すための手術が選択されることもあります。この場合には、片側の卵巣と大網の摘出が行われます。
また、例えば卵巣摘出が困難な場合には一部組織のみ(播種など)の摘出を行う試験開腹術を行ったり、腫瘍が広がり完全に摘出するのが難しい場合にはできる限り腫瘍の摘出を行う腫瘍減量法を行います。
薬物療法では、「化学療法」「内分泌療法(ホルモン療法)」「分子標的療法」といった方法がありますが、「化学療法」というと「細胞障害性抗がん薬」と呼ばれる薬を使った治療を指すことが多いです。これは抗がん剤を用いてがん細胞を減少・増殖を抑える方法です。
卵巣がんは自覚症状が出にくいことから、発見された時点ではすでに進行しているケースが多いために、化学療法が選択されることも多くなっています。また、早期の状態で発見された卵巣がんでも、術後に化学療法を行う場合もありますし、再発の可能性が高いと判断された場合には化学療法が選択されることもあります。
多くの場合には術後に化学療法を行いますが、例えば病変の広がりにより手術で十分な摘出が難しいと判断された場合や、全身状態が手術に適していないと判断された場合には、手術の前に化学療法を行う、というケースもあります。 卵巣がんの化学療法において標準治療となっているものは、タキサン製剤とプラチナ製剤の併用療法となっています。そのほかにも、分子標的薬を投与するケースもあります。
症状としては、吐き気やアレルギー反応のほか、赤血球や血小板の減少、倦怠感が出やすくなるとされています。また、脱毛や手足のしびれなどが起こる場合もあります。どのような副作用が出るか、また症状の強さは人によって異なりますが、人によって副作用によって日常生活に影響がで始めることで治療をやめたいと感じる場合もあるようです。
前述の通り、卵巣がんの化学療法では分子標的薬を使用することもあります。分子標的薬とは、がん細胞の増殖に関わっているタンパク質に作用する薬です。
分子標的薬とは、がん細胞が増殖するのに関わっているタンパク質に対して作用する働きを持った薬です。この分子標的薬の中には、NK細胞の傷害効率を高める作用を活かすものがあるとされていることから、ANK免疫細胞療法との併用が検討されることもあります。
2つの治療方法を併用した場合、分子標的薬によってがん細胞が増えるのを抑え、ANK免疫細胞療法によりがん細胞を攻撃するといった相乗効果が期待できるといえるでしょう。
どんながんも治る魔法の薬はありません。
ゆえに、保険治療の抗がん剤だけでは緩和や延命が目的になることもありますが、ほかの治療と併用することで好転することもあります。できる治療すべてを試す覚悟が大事だということも覚えておきましょう。
治療のひとつの選択肢として挙げられるのが、ANK免疫細胞療法。がん退治の本命細胞である「NK細胞」を活性化させてがん治療を行っていく免疫療法のひとつです。
以下の動画で、ANK免疫細胞療法のしくみを詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。
抗がん剤の投与後に、比較的早い時にアレルギー反応が起こることがあります。アレルギー反応の症状としては、顔がほてる、息苦しい、胸が痛い、汗が出る、発疹が出る、かゆみなどが挙げられます。
アレルギー反応は投与後数分~30分以内に起こりやすいですが、時間が経過してから症状が出る場合もあります。また、初回投与時にアレルギー反応が出るとは限らず、2回目以降に出ることもあるので注意が必要です。
予防法として、アレルギー反応を抑えるための薬の点滴や内服をあらかじめ行います。アレルギー反応は、重症化すると命に関わることもあるので、抗がん剤を投与後に身体の異常を感じたらすぐに医師や看護師に伝えましょう。
抗がん剤によって引き起こされる吐き気や嘔吐は、抗がん剤を投与してから数時間で出ることもあれば、翌日以降に起こる場合もあります。症状は、すぐに落ち着く時もあれば、1週間程度続くこともあります。
吐き気を抑えるための薬が処方されている場合には、指示通りに内服することで予防できる可能性があります。嘔吐が長く続くと、身体の中の水分が減り、脱水になるので注意が必要です。
脱水の症状は、めまい、喉の渇き、尿量の減少、ふらつきなどです。脱水になると全身状態が悪化し、命に関わることもあります。吐き気や嘔吐のために、水分もとれない場合には医師や看護師に早めに相談しましょう。
抗がん剤を使用すると、病原体から身体を守る白血球の数が減るので、感染症にかかりやすくなります。また、感染症にかかりやすくなるだけでなく、重症化することも多いです。
抗がん剤投与後7~14日目は、白血球の数が最も少なくなるので注意が必要です。感染症を発症している時の症状は、発熱、咳、寒気、喉の痛み、排尿時の痛み、下痢などです。必ず手洗いとうがいをして、人ごみは避けるようにしましょう。また、感染しないように、風邪をひいている人、咳や鼻水が出ている人などには近づかない方がよいです。
37.5℃以上の発熱を認めたら、早めに医療機関に相談しましょう。
抗がん剤の治療を始めて、3~5日後くらいに手足のしびれ、刺すような痛み、びりびり感が起こることがあります。また、手足の感覚が鈍くなったように感じる方もいます。
手足のしびれが起こるメカニズムは明確には分かっていないため、有効な予防法や対処法は確立されていません。冷たいものに触れると症状が出やすいことはわかっているので、手袋をしたりして直接触れないようにするとよいかもしれません。
また、指先の運動、マッサージ、ぬるめのお湯での入浴なども症状を緩和することがあります。
抗がん剤治療を進めるにつれ症状がだんだん重くなっていたり、日常生活に支障が生じている場合は、早めに医療機関に相談しましょう。
抗がん剤の治療を始めて2、3日後くらいに、肩や背中、腰、腕などの筋肉が痛くなったり、関節が痛くなることがあります。ほとんどの場合は、症状は一時的で、1週間程度で改善しますが、つらい時には医師や看護師などに相談するようにしましょう。痛みのある部分を温めたり、マッサージをすると症状が緩和されることがあります。
関節や筋肉の痛みがつらい場合には、無理をせずに医療機関に相談しましょう。
抗がん剤によって消化管の粘膜が傷害されると、下痢や便秘の症状が出ます。下痢が続くと、身体の中の水分が減少し、脱水になる場合があるので注意が必要です。
脱水による症状には、喉のかわき、脱力、頭痛、めまい、尿量の減少などがあります。こまめに水分補給をして、温かくて消化の良い食事を食べるようにしましょう。
便秘の場合には、十分な水分と食物繊維の多い食べ物をとると改善されることがあります。毎日同じ時間にトイレに座るようにすると、便秘の改善につながる場合もあるので試してみてください。
24時間以上続く下痢、激しい腹痛を伴う下痢、ひどい便秘のような場合には、すぐに医療機関に相談しましょう。
抗がん剤を使用すると、髪の毛やまつげ、まゆげ、体毛などが抜けることがあります。脱毛は抗がん剤治療後2~3週間で起こることがありますが、一時的なものです。脱毛が起きても、治療後しばらくすると再び毛が生え始め、約2年で元に戻ることが多いです。
脱毛の予防法は確立されていませんが、頭皮の清潔を保ち、負担の軽減を心がけるとよいといわれています。脱毛による喪失感を軽減するために、帽子や医療用のかつら、ヘアアクセサリーなどを利用するのもよい方法です。
脱毛した部分に痛みを感じる場合には、早めに医療機関に相談しましょう。
間質性肺炎は、さまざまな抗がん剤で引き起こされることのある副作用の1つです。間質性肺炎は、肺に炎症が起こり肺の機能が低下する病気です。抗がん剤を投与開始後に、発熱や咳、息切れ、呼吸困難などの症状が起こった場合には、すぐに医師や看護師などに伝えるようにしましょう。
間質性肺炎の初期症状は、軽度の発熱や咳など風邪に似た症状のため、見過ごされることもあります。抗がん剤投与後に、少しでも身体に異常を感じたら、自己判断せずに医療機関にすぐに相談しましょう。
また、喫煙は、間質性肺炎のリスクになるので禁煙した方がよいです。
抗がん剤投与後に、発熱や息切れ、咳などの症状を自覚したら早めに医療機関に相談しましょう。